和紙の缶バッジとは?本物の和紙を使って製作

缶バッジを製作する時に通常は紙の原稿を用意します。インクジェットプリンターでは専用紙(上質紙系)、レーザープリンターではコート紙や上質紙が一般的かと思います。紙にデザインを印刷してその上にフィルムを被せてプレスして作成するのが一般的です。お客様は常に新しいアイデアの缶バッチをお求めになりますので弊社でも新しいものをと探したり研究したりしています。そこで今回は和紙を使った缶バッジ製作をしてみたいと思います。
和紙とは紙を作る技術が中国から伝わって日本の環境や原料に合わせて作られたものです。楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)などの植物から取り出した原材料がもとになっています。これらの原料を簾桁(すけた)という台に紙の原材料を流し入れ、水を抜きながらまんべんなく均等な厚さにして紙を漉くという手漉き(てすき)の作業を行い和紙を作ります。
時代劇など古い映画などで簾桁を漉いて和紙を作るシーンは見たことがあるかもしれません。和紙を漉いて均等は厚さに作る技術は大変高度なもので熟練の職人が必要でしたが現在では機械漉きもあり和紙を作る技術も発展しました。
和紙といいますと一般的には既に柄やパターンが製造工程で作らていますが、印刷用の和紙は繊維や凹凸があるだけで、印刷して使用するため地の色は白が多いです。その和紙にインクで印刷して印刷物として仕上げます。独特の風合いが好まれて、和のテイストを活かしたデザインを印刷するのに適した素材になっています。

和紙の種類はこんなに沢山あるの知ってましたか?
一口に和紙といっても種類は沢山ありますが、印刷分野で主に使われている和紙は「雲竜」「クレープ」「金がすみ」「奉書」などといったところでしょうか?どの和紙も個性的な質感や風合いを持っています。その中で「雲竜」という和紙が広く使われているかと思います。この雲竜という紙は弊社にもありましたのでこれで印刷してみました。
写真のトーンを少し暗くして拡大してみました。部分的に横に走ったキズのように見えるのは和紙の繊維です。実際に印刷してみると、とてもいい感じになっています。和紙の素材を活かすならデザインの面積は少な目に、色使いは全体的に薄目にした方が味がでます。写真のデザインも和紙の質感を出したいので薄目に色を付けました。
ではいつもの通りに原稿を缶バッジマシンにセットしてプレスしていきます。通常はこの原稿の上に透明なフィルムを被せるのですが、和紙の風合いを出したいのでフィルムは被せません。普通の方がこれをやると紙が破れたり、缶バッジが上手く作れなかったりしてしまうのですが、そこは我々はプロですのでそうならないように色々と工夫して缶バッジを作ります。
こちらが缶バッジの完成品です。これでしたら和紙の繊維も分かり全体的な質感が分かりますね。和紙の繊維が気になるかもしれませんが、雲竜はこの繊維の模様がポイントです。このデザインはミラー缶バッジのために作ったデザインですので裏面はミラーになっています。ミラーは和のデザインが多いのでこのような和紙を使ってみるとさらに面白いかと思います。
別のデザインで和紙の缶バッジを作ってみました。筆文字がや水引のような日本風のデザインがぐっと浮かび上がるようなイメージですね。
フィルムを挟んだもの(左)と和紙そのままのもの(右)で比較してみました。フィルムを挟んでも和紙らしさは残っていますので、フィルムを挟んだ方が缶バッジは長持ちするかと思います。弊社の意見としてはやはりフィルムを被せない方が和紙の質感が楽しめますのでおすすめです。
和紙で作った缶バッジをご紹介しましたが、和紙で缶バッジを作りたいというお話は結構頂いておりまして、個別にご相談させていただいておりました。この記事で興味を持たれましたらご相談いただければと思います。